学問と論理8(ギリシャの合理主義1) -なぜ・なにを・どう学ぶのか-
古代ギリシャにおける学問の発展の秘訣は、言論の自由にありました。つまり、自由な議論が、物事の本質的な要素や構造、全体像を明らかにして行くことに繋がっていきました。そして、古代ギリシャの人、ソクラテスはこのような自由市民同士による議論を通して、人の知恵の限界、学問における人の限界があること、さらに、問うという行為でその知識の不完全な点を明らかにし、知識をより洗練させていくことができることに気付きました。そして、自分が無知であることを知っている点においては、それを知らない者よりも優れているとの言明を残しました。